読めば定期演奏会をもっと楽しめる!〜戴冠式行進曲「王冠」〜

桜も咲き始めいよいよ春本番!みなさまいかがお過ごしでしょうか?
本日は4月18日(土)に行われる、やまももシンフォニックバンド 第7回定期演奏会を、も〜っと楽しんでいただけるように、プログラムの中から1曲、W.ウォルトン作曲の『戴冠式行進曲「王冠」』をご紹介したいと思います😊
この作品は、今回の演奏会のテーマ〜ロイヤル、ノーブル、すいそうがく♪〜を決めるきっかけとなった曲です!


↑W.ウォルトン
 
 
■ 格調高い作品

この曲は20世紀イギリスを代表する作曲家のうちの1人であるウィリアム・ウォルトンによって、1937年5月12日ウェストミンスター寺院で行われたジョージ6世の戴冠式のために作曲されました。「クラウン・インペリアル」の名前でご存知の方も多いのではないでしょうか。2011年のウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式でも、ロイヤル・エア・フォース・セントラル・バンドによって演奏されていました。
この曲は、木管楽器のファンファーレ風な主題から始まり、金管楽器が加わり輝かしさを増してゆきます。レガートな第2マーチは降り注ぐ教会のステンドグラスの光のような柔らかさと軽やかさを感じます。その後のトリオでは、荘重な歌曲のような旋律で、厳かな式典の空気を思い起こさせます。再び冒頭とトリオのメロディが高らかに演奏され、パイプオルガンも加わった荘厳かつ堂々たる響きで幕を閉じます。
大変格調が高く、美しく凛とした作品です。
 
 
■ ジョージ6世とは?

ところで、ジョージ6世とはどのような人物だったのでしょうか?
兄であるエドワード8世が、即位間も無く王位を放棄(その期間なんと325日!)したため、兄に代わって急遽国王となったのがジョージ6世でした。ジョージ6世は、兄の退位に「取り乱して子供のように泣き崩れた」と自身の日記に記したと言われています。
また、幼い頃から吃音症に悩まされており、人前で話すことが苦手だったそうですが、懸命な特訓の結果これらの悩みを克服されたことでも知られています。
(ちなみに2011年に公開された、コリンファース主演の映画「英国王のスピーチ」は、このジョージ6世がモデルです。)

不本意ながら国王になったものの、激動の第二次世界大戦において英国を支え、揺らいでいた英国王室への信頼を立て直したこともあり、非常に評価の高いジョージ6世。在位期間も長くはありませんでしたが、「善良王」と呼ばれるなど国民から愛された国王だったそうです。

そんな彼の戴冠式のために作曲されたこの曲。弦楽器の難しい動きを管楽器がどう表現するのか。ウェストミンスター寺院の空気感を感じさせる演奏ができるよう、メンバー一同練習を重ねています。やまももシンフォニックバンドの演奏を是非聴きにいらしてください!

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https://yamamomo-sb.com/7th/